【合宿7校参加】雪山登山講習会
●【主催】 | 栃木県高校体育連盟 |
●【合宿期間】 | 2017年3月25~27日迄の2泊3日 |
●【参加人数】62人 | ※栃木県内の「7つの高校」が参加
☒【生徒】51人 ☒【教員】11人 |
●【3月27日】予定 | ・「前夜からの大雪」による天候悪化の為「茶臼岳登山」を中止
・「ラッセル訓練」(歩行訓練)に当日の朝、急遽変更 |
【雪崩遭遇】8名死亡 40人負傷
●【雪崩発生】 | 2017年3月27日午前8時43分頃
※「講習会最終日」で「ラッセル訓練」を実施して30分経った頃 |
●【雪崩現場】 | ■【ラッセル訓練】実施中
「茶臼岳の南東斜面」 ※「那須温泉ファミリースキー場」を更に登った中腹 ・【住所】栃木県那須郡那須町 |
●【訓練の様子】 | ・「5つの班」に分かれて訓練開始。
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●【訓練参加】55人 | ■【生徒】46人
■【教師】9人 |
●【死傷者】 | ■【死亡】大田原高校山岳部の8人
☒「生徒7人」 ☒「男性教師1人」(29) ※「5つの班」に分かれて訓練開始。8人は全員「1班」で先頭を歩いていました。 |
■【負傷】40人(重傷2人) |
【大田原高校山岳部】部員12人
■【当時1年】高瀬淳樹さん(当時16)
(たかせ あつき) |
●【死亡】
●【事故当日】 合流地点に早く到着し「余裕の表情」を見せていた。 |
■【当時2年】内田志春さん
(うちだ もとはる) |
●【生存】
●【事故当日】 ・「1班:列の2番目」を歩く。 ・「隊の確認の為、後方を振り返ったところ、斜面の下側から上に向かって、1m間隔で亀裂がドンドン広がっていくのを見た。」 ※「人為的発生」の可能性 |
■萩原秀知さん(当時16)
(はぎわら ひでとも) |
・【事故当日】
「息を切らしていた」 |
■【当時2年】三輪浦淳和さん
(みわうら じゅんな) |
■【重傷】1か月
●【事故当日】 ・「1班:列の7番目」を歩く。 ・前を向いて上っている際「1時の方向」で「雪が蠢く」のに気付き、雪崩を認識した。雪崩に巻き込まれ、木に足が激突して止まった。木に足が引っ掛かったまま(逆さ吊りの姿勢)全身が雪に埋まってしまった。 |
【全国高等学校総合体育大会登山競技大会】
高校生が参加する「登山チーム」の全国大会に、
「大田原高校」は8年連続で出場していた。
【雪崩】発生原因
【雪崩当日の天気】
●2017年3月26日夕方
「那須岳」に低気圧が接近中。
※夕方から雪が降り始めて、
3月としては20年降りの大雪。
●3月27日15時に突如、
「関東の南岸」に新たに低気圧が発生し大雪へ
【防災科学技術研究所】
【栃木県】検証委員会の結論
「栃木県の教育委員会」が、
専門家などによる検証委員会を設置。
【結論】危機管理意識の欠如
主催者の問題点。
●当日「行動範囲を具体的に明示」しなかった。
※死亡した生徒達は、
「雪崩が発生しやすい角度」(傾斜38度)の斜面にいた。
●「2000年開催の講習会」でも、雪崩被害あったのに、
「県高校体育連盟」に報告せず、文書の引き継ぎ無し
※「生徒達が頭まで雪に埋もれる」程の事故
【警察】教員3人書類送検
●2019年3月、
生徒を引率していた「教員3人」を
「業務上過失致死傷の容疑」で書類送検。
※「天候悪化の為、訓練内容を変更した際、
雪崩を予見できたにも関わらず、
安全な場所を指定せずに訓練を続行させた」
●書類送検を受け検察は、
「刑事責任が問えるか?」判断を捜査
【大田原高校】記者会見
※「2017年3月29日」
「栃木県庁で記者会見」
【山岳部顧問】猪瀬 修一
「スキー場の新雪が30Cm程度あり、歩行訓練に向いていた。
雪崩の起きやすい地点は認知しており、避ければ大丈夫と判断した。」
【那須雪崩事故】生存者
「山と向き合う」三輪浦淳和さん
「雪崩事故の怪我」から復帰して・・・
●【高校3年】 | 「大田原高山岳部」の部長になる。
※「雪崩事故に関わる事」が使命と考えた。 |
●【高校卒業後】 | 「キリマンジャロ登頂」に成功し、
亡くなった先輩2人との約束果たす。 |
●【2020年】 | 「雪崩事故防止研究会」(札幌市)に参加。
※「安全登山を啓発する会」の運営に携わる。 |
●【2022年3月27日】 | 「那須町湯本のスキー場」を訪れ、遠くに見える「1本木」(いっぽんぎ)に向かって合掌。
※訓練中通った木で、「亡くなった8人」を最後に見た場所 ※「一本木」を通り越し、樹林帯を登った先の斜面で、雪崩に巻き込まれたそうです。 |
「山が好き」。8人を忘れた日はない。「8人と過ごした時間」や「共有した思い」を大切にして生きていきたい。
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